通りすがりくん
通りすがりさん
目次
低音は、なぜ鳴らしにくいのか?
それは、フルートが高音を出すための楽器として作られているからです。特徴として、フルートの歌口が小さいこと。管が細くて、吹奏楽器の中で比べると、小さい方の楽器だということが分かります。人間でも身体の小さい子より、体の大きい大人の方が声が低いですよね。楽器も一緒で大きい楽器ほど音が低く、小さい楽器ほど音は高くなります。そもそもフルートという楽器は、低音を鳴らすのが難しい楽器なのです。なので中音とか高音みたいなしっかりした音を出そうとすると、息がすぐなくなってしまったり、音が裏返ってしまったりします。
フルートは高音域の担当なので、ガッツリ低い音を鳴らす必要はないんですが、強い低音をイメージしすぎてしまって、そのイメージで低音の練習をしてしまうと、そもそものフルートが持っている役割から遠のいてしまう可能性があります。フルートの構造を無視して、音の芯や音量を求めすぎてしまって息を入れすぎてしまうと、響かない音になってしまうのです😓
フルートの構造
管が細くて、歌口も小さい
高い音が担当
低い音は出にくい
管が太くて、歌口も大きい
低い音が担当
高い音は出にくい
逆に言うと、1番大きい楽器のチューバでは、高い音を大きな音で出そうとしても、無理なのです。楽器には、それぞれ役割というのがあって、例えばもう一つ分かりやすい楽器といえば、ピッコロです。ピッコロは、フルートよりも小さくて、低い音は出せません。
フルートより管が細い
フルートより短い
フルートより歌口も小さい
フルートよりさらに高い音を担当
というわけで、フルートの構造的には、フルートで低音を出すのが難しいということを分かった上で、いかに響く音が出せるかっていうことが大事になってきます。音量を求めすぎて単に息をドバーーっと入れてしまいがちですが、息をむやみに入れすぎると響かない音になってしまうので、響きを求める吹き方をしていきましょう。
低音を鳴らすことが難しい楽器とはいえ、芯のある音やしっかり響く音を出したいし、出せるようになることは憧れますよね。【低音を強化】するための攻略法やコツなどまとめてみましたので、一緒に練習していきましょう!
低音域を出すための対策
楽器の状態は、どうですか?
楽器の種類や楽器自体の大きさが違うと、音の大きさが違うという話は上の記事👆【低音はなぜ鳴らしにくいのか?】でしましたね!同じフルートでも楽器のメーカーやモデル、リッププレートの形状などで、音の大きさや響き方っていうのが違ってきます。フルートで大きい音を出したいのが第1条件にある人は、楽器を購入する際はぜひ試奏してみて、自分と相性がいい楽器を選ぶといいと思います。楽器によって、大きい音が出しやすいモデル、明るい音が出しやすいモデル、などそれぞれ特徴があります。
私は、中学のとき吹奏楽でクラリネットをしていたのですが、クラリネットの場合も同じで、楽器によって音の響きが、全然違いました。中学生の耳でも分かるくらいです。同じ学年ではクラは5人いましたが、私の楽器は、結構高級な方のクラリネットを使っていて、もう一人はもっと高級なクラリネットを持っていて、他はプラスチックの1番安いクラリネットだったり、学校の備品だったり、様々です。形も微妙に違います。
普通こういうことをするのか分かりませんが、よく交換して友達ので吹いたりすることもありました。同じような吹奏力で同じような技術力で吹いたとき、やっぱり高級なクラリネットの方が、大きな音というか響く音、深い音が鳴るのです。良い音、響く音が鳴るように作られているんだなぁ〜と中坊ながら思いました。音が響いていると大きく聴こえるものなんです。大きく出しているのではなく、響いているんだと思います。
管の違いやリードの違いだけでも、結構響きが変わるので、フルートでも同じことが言えると思います。その楽器との相性もあると思いますが、吹いた時の音を先生や先輩に確認してもらうことが大事です。
メンテナンスも視野に入れてみる
ある特定の音の音程が合わせにくい、何をやっても音程が合わせられない、という場合は楽器のメンテナンスが必要なのかもしれません。一度メーカーに調整に出すか、購入店に問い合わせてみましょう。保証期間外なら有償になりますが、悪い癖をつけないためにも、メンテナンスを定期的(1年に一度くらい)に楽器の状態をみてもらいましょう。
消耗している程度にもよりますので、パッドの状態、パーツの交換などを含めると、値段の幅はあるのですが、大体は学校の備品だといい状態のものはないので、バランス調整だけだと6〜7千円もしくは、それ以上かなという感じです。預け期間は、大体1週間くらいです。値段は、楽器ごとに違いますので、まずはお見積もりを貰ってください。
全部の穴を押さえてますか?
最低音の【ドの音】やH管の方なら【シの音】を出すときは、右手の親指で楽器を支えながら8本の指、全部で押さえなければ音が出ません。しかも横に構えるので、押さえた指がちゃんと押さえてるかどうか、見えません。
前で構える場合は、目で見えるので分かりやすいですし、手を前に持ってこれるので塞ぎやすいです。しかし、フルートの場合、横で構えるので身体をひねり、うでや手首をひねり、首も真っ直ぐではない状態。(楽器とは逆方向に首をかしげている状態)そんな中、8本の指でドまで全部、塞げているのか確認しながら吹くことは無理です。
多くのキーを押さえる過程で、楽器やアンブシュアが動いてしまっていませんか?左右にズレるんではなくて、楽器が内に転んできちゃったり、押さえることに注意がいってしまって楽器がズレるということも考えられます。全部の穴を塞いだ状態で、なおかつ、足部管まで息が届かないことには音は出ないのでちゃんと押さえているのかどうか先生や先輩に確認してもらいましょう。
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低音のドという音が楽譜に出てくることが少ないですし、他の音と比べて最低音を出す経験が少なくて、ドの音を作る口の筋肉が確立していない、ということもあると思います。
フルートの初心者の方は、まだアンブシュアを作ることに慣れていないという状態にあります。低音域を練習していったときに、音が下がっていくにつれ、どんどん音が出しにくくなっていきます。
しかし、これは練習すれば改善されることです。練習するときは、鏡の前で練習してみましょう!楽器がズレていないか、アンブシュア、穴はちゃんと塞がっているかをチェックしてみてください。その上で低音域のロングトーンを徹底的に吹いてみましょう。
素晴らしいお手本の音と、そうではない音、、だったらどうしたらいいのか、惜しげもなく、アンブシュアのアップを見せてくれているのでどういう口になっているか、息の仕方をどうするか、などめちゃくちゃ参考になります。必見です!
倍音で響きのある低音を出す
倍音とは、例えば「ド」の音を出して、聞こえる音は「ド」の音なのですが、実はそれより上の音が小さく同時にいくつも鳴っています。この聞こえないくらいの小さな音たちのことを倍音といいます。それらの倍音の音たちが多い音色(おんしょく)をバランスよく鳴らすことで良い音が生まれています。
人によってこの倍音の出方は違います。人によって音色が違う理由は、その人の体格や骨格、歯並びや口の中の容積・・・さまざまな物理的要素があり同じ楽器を違う人が吹いても、音色が違ってくるのです。
自分の身体を共鳴させて音を生み出しています。具体的には、口の大きさ、息を吹く向きとか口の形、息のスピードとか、倍音を多く含む音というのは音を響かせる上でとても大切なことです。
下の動画で、低音の吹き方2パターンの動画、こちらで倍音の音の違いを演奏してくださってます。映画を見ているようで面白い動画でした(笑)ぜひ見てほしいです。コメント欄の質問の答えも注目です!
しっかりと低音を出す基本のテクニック
倍音の練習のバリエーション
この倍音を練習でコントロールすることができるようになる動画です。日々の練習に取り入れましょう。
低音のドを鳴らすためのコツ
息の形を縦に
よく言われるスマイルアンブシュア(口を横に引いて口を固くして音を出すような感じ)で吹くのは、良くないです。なぜなら、口を引くことによって息をプレスした状態になってしまいます。息をプレスした状態だと、音を響かすための空間域がなくなってしまいます。歌口のサイド(横側)に息が逃げちゃってる状態なので、口の中にコンサートホールを作ってください。自分の息の形は意識して、もう少し縦に感じましょう。自分の口から出ている息は縦、口の中はコンサートホール!というイメージで。
オの口の形で吹いてみる
低音って息のスピードが遅くて、音域が上がっていくにつれて楽器が音を出すために必要な息のスピードは早くなっていきます。低音は、遅くて、高音は、早い!というのは分かりますか?
よく水道のホースの状態で例えられますが、低音はホースの形をそのままにして絞らずに口の空間を広く取ります。(オの形をしながらです)例えば母音が「イ」の状態で吹くと、息がつぶされてどう頑張ってもスピードの早い息しか出ないんですが、「オ」の状態でフルートを吹くことが出来ると、自分の口の空間っていうのが広がって、速度はゆっくりだけど、息がまとまって出ていくようになります。「オ」の形でため息をつくような感じで、この息をうまくコントロールしながら、口やお腹に空間を作るイメージで吹いてみましょう!
最後にこちらの動画もとても参考になったので追加しておきますね👇
コツ①楽器の構え方はオープンにすること
コツ②息の角度は下向きにすること
コツ③口の力を抜くこと
まとめ〜対策とコツ6つ〜
- そもそも楽器の状態が良くない可能性もあるので、楽器の状態を確認しましょう
- 全部の穴をきっちり押さえましょう(正しい持ち方してますか?)
- 低音域のロングトーンを徹底しましょう
- 倍音の多い音色で吹きましょう(倍音は練習でコントロールできます)
- 低音を吹く時は、オの形で口の状態をリラックスさせましょう
- 低音を吹く時は、あごを引きすぎないでオープンに構え息の角度は下向きにしましょう